3年余りの本館の工事期間を経て昨秋、隈 研吾の設計でリニューアルオープン
した根津美術館へ、レゾンの膝元・表参道からPRADA、from1st.ビルを過ぎて
数分。
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敷地は21625平方メートル。館や収蔵品もさることながら、何より庭園が好きだ。
巨木に囲まれ、周辺の超ノッポなビル群もほとんど見えない。
かといって鬱蒼と暗いわけではなく、手入れが行き届いている。歩きやすいよう
工夫され、車椅子で周遊できるコースもある。
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敷地内には4つの茶室をはじめ、八景と呼ばれる見どころも。
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随所に置かれた石仏をみると、こちらの心も穏やかに…。
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紅葉の沈む池には、大きな鯉が悠然と泳ぐ。
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鴨たちも安心して羽づくろい。
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ひと休みは、以前あった日本建築の「ガゼボ」ではなく、NEZU CAFEで。
これも前出の隈による、平屋の和モダン建築だ。
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天井の和紙がつくる柔らかな光のもと、お茶と軽食(パスタ、ミートパイ)が
頂ける。
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気候のいいときはデッキ席が大人気。
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カフェに根津家の肖像写真が置かれているが、かつて同家の暖炉だった
場所という。
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美術館は、東武鉄道を設立し、鉄道王と呼ばれた根津嘉一郎の屋敷跡に、
主が蒐集した東洋古美術品の収蔵を目的に建てられた。

庭園もカフェも、館への入場料が必要だが、美の凝縮された館と屋外がうまく
溶け合い、都会のサンクチュアリとなっている。