その年の天候によって左右される紅葉と違って、新緑の美しさはいつの年も
間違いなし、と言ったひとがいた。

遅い、早いはあるけれど、たしかにそうだ。
仙石原の湿生花園でも、もえるような新緑に花々が映えて、美しかった。

満開を迎えたクリンソウ、ドイツスズラン、ズミ、アズマシャクナゲ。※5月16日
時点。ピンボケご容赦。
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「芦の浮船」など、品種ごとに優美な名がつけられたカキツバタはこれから。
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信州ではおなじみのミズバショウやニリンソウは、ここでは終わっていた。一方、
レンゲツツジやコマクサは、”本場”より1カ月は早い。
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いのち萌ゆるは植物だけじゃない。注意:ムシの苦手な方は、写真を大きくしない
ほうが無難かも。^^;
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箱根町立箱根湿生花園は1976年、開園。
地元の植物だけでなく、全国の湿地帯や高山から収集した植物(海外の品種も
少数)を、わかりやすく名札をつけて提示している。

生きた植物図鑑のような園だが、今の時期はある目的で足を運ぶひとが多い。

目的とは、青いケシとの邂逅。
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咲き始めの1、2輪をみることができた。

青いケシは標高3000m?5000mのヒマラヤやチベットに自生。
幻想的な青の色に魅了されるのか、毎年の開花期には見物客が集中、花の
周りをカメラの三脚で占拠しないようにと警告の看板も立てられた。

大阪市の植物園「咲くやこの花館」でも開花がニュースになっているが、
咲かせた場所は冷房室とか。
ネットで調べていたら、種から花を咲かせるまでの苦労話や、何度トライしても
ダメだったなど、悲喜こもごもがつづられたブログにいくつも出会った。青いケシ、
なぜか高温多湿の関西圏に熱心なファンが多いようだ。


かなわぬ夢だからこそ、力を尽くして追い求める。そんな気持ちにさせてくれる
花なのかもしれない。
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