真っ暗になってしまったが、現地を確認したいと思い南房総に向かった。暗闇を走っていたら、突然里見八犬伝の伏姫籠穴があれわれてきた。現地を確認した後、違うルートで帰ろうとしたのだが、やはり伏姫籠穴に出てしまった。

八犬伝には、何か誘われるようなことが起きる。東京の下町を歩いていたら、滝沢馬琴の生家に出会ったり、鳥取のお寺を訪ねたら八犬士のお墓に遭遇したり、偶然とは思えないようなことが起きる。
一般道から、狭い寂しい道を800メートル行くと伏姫籠穴の入り口に着く。そこから、数百段階段を上ってたどりつくのだが、籠穴の前には舞台があって、そこは夜な夜な妖怪が集まって踊り狂う場所だ。今回は3回目だがこんな遅くに来たことはない。一歩でも門に入れば、妖怪に取り付かれるに違いない。

早々に退散するのがよいだろう。