山口県光市の観光課に出向いて観光スポットを聞いたが伊藤博文記念館ぐらいであまり目立つところはない。何か食事のできる所はないかと聞いたが、室積という昔北前船が出入りしていた港に食事できる所があるというので出かけてみた。
室積には12軒ほどの廻船問屋があり通りは結構な賑わいがあったところ。ここにささの屋という雑炊を食べさせる店があり入ってみた。70歳前後のおばさんたちの集まり場のようなところで、雑貨や衣類も売っている。ここで流れているCDの曲が妙に気に入った。聞いてみるとあさみちゆき、という地元出身の人で阿久悠が最後に手がけた歌手との説明。歌謡曲でもないしフォークでもない、妙に懐かしい感じの曲だ。

食後海商どおりを歩いて郷土館へ。ここで隣の専光時の第二奇兵隊脱走事件の顛末を聞く。幕末第二奇兵隊の屯所だった専光寺では、長州藩同士のいざかいが幕府直轄地にまで及び結果12名の奇兵隊員が専光寺で処刑された。まるで昨日のことのように、豪商の子孫だった説明員の人が話してくれた。
海商どおりは観光スポットとは呼べない普通の街並みだが、誰も観光客のいない何気ない街を歩くのは嫌いではない。

伊藤博文は光市出身の初代総理大臣、松岡三十朗という豪商がいて幕末長州藩を私財をなげうって支えた。その子供が日独伊三国同盟を結んだ松岡洋右(ようすけ)。その親戚が岸信介と佐藤栄作、そして安倍晋三だ。明治以来総理の系譜を秘めた町が光市だ。
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