山形新幹線は福島までは新幹線だが、そこから先新庄までは各駅停車のような在来線だ。不便なこともあり東北方面の調査はどうしても億劫になる。街並みも平凡で、リゾート的な景観は見当たらない、よく探せば史跡もあるのだろうがあまり目立たない。そんな東北行にやっとの思いで新幹線に乗り込んだ。
新庄駅から最上町までレンタカーを借りて、現地調査をしたのだが、観光地や景観も平凡で、なにもかも何の変哲もない町のように思える。しかし、ここで食事をしたり、少し歩いてみると、不思議に心が穏やかになるのを感じる。よく考えると東北地方に来るといつもそう感じるような気がする。
何故なのだろうと考えると、人との触れ合いの中でそう感じるような気がする。東北は江戸末期から近現代にかけて日本経済の礎を築くうえに大きな犠牲を払ってきた。人々の間には貧しさや苦しみに耐え抜くことが、染みついているのだろうか。変な言い方をすれば、仕方のない生き方が当たり前なのかもしれない。
こちらの無理難題や不手際にも寛容で、ホッとする。美しい景観も快適なレジャー環境も魅力的な食事も素敵な飲食店やホテルもあまり目立たない。
帰りの新幹線は、一時間以上待たなければいけないので、街中で食事場所を探したが、どこも閉まっていて平凡な喫茶店で時間をつぶしたが、落ち着いてゆったりと過ごすことができた。帰りの新幹線の中で、東北に来てよかったと思った。
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最上町堺田の駅付近は平地なのに分水嶺がある。ここで日本海と太平洋に水がわかれる。芭蕉はここの関所の役人の家に2泊ほどしたらしい。
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