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伊豆高原駅から大室山に向かい、3kmにわたって続く、名物・ソメイヨシノの
並木。
植樹から40年が経ち、3月下旬の開花期には「桜のトンネル」として親しまれ、
多くの観光客を呼び寄せる。
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今年は紅葉が早いのか、10月半ばにはすでに落葉が始まっていた。

ほかの木々は紅葉も11月からだというのに、桜だけ早いのかなあ、
と裸木の並木道を貸別荘00?39に向って歩いていたら、ガードマンが
交通規制中。
あちこちにユンボが出て、大量の土を積んだトラックも止まっている。
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看板があった。
伊東市が昨夏から3年がかりでスタートした「伊豆高原並木通り歩道整備事業」
の工事らしい。
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歩道を整備する…?

花霞の頃、デコボコして歩きにくい舗道から車道にはみ出して歩く人をよく
見かけるから、舗道の整備は観光・生活の両面で都合がよいに違いない。

では、桜にとってはどうなのだろうか?

大気汚染に弱く、地球温暖化の影響を受けやすい品種ともいわれるソメイヨシノ。
木の周りをたくさんの人が歩くと、根が踏み固められて土から養分を吸い上げる
ことができなくなり、枯れ死の原因になるとか。
また、このあたりに多く生息するタイワンリスに、蜜を目当てに花や蕾をむしり
とられてしまうし、駐車場からバックで出ようとする車にはぶつけられるなど、
この地特有の災難がふりかかる。
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デコボコの舗道は桜の精一杯の抵抗だったのかもしれない。

あらたに植えられた若い木。先代は枯れてしまったのだろうか?
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受難のなかにも、市の重要な観光資源という大役を担い続ける桜に、
何だか同情を覚える。
レゾンの膝元・青山通りから姿を消した数十本のトチ並木を思い浮かべて
しまった。※カテゴリー一覧「東京・表参道スケッチ」参照。


※満開の桜と貸別荘の00-39。
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http://reson-ltd.co.jp/reson-net/00-39L.htm




カテゴリー: 名所・旧跡
記入者: koba

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「道の駅 花かげの郷 まきおか」は、葡萄や桃の畑の広がる牧丘エリアにある。
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小高い丘に作られ、丘のてっぺんに富士を一望するビュー・ポイントがある
ほかは、野菜の直売所と軽食の提供、みやげものの販売と、珍しくもない
道の駅の風景だ。

直売所はかぼちゃやこんにゃく芋など、晩秋のラインナップだった。
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みんなよく育って…。
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やや離れて、ポツンとたたずむ洋館が。何やら明治の香り。
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入場料100円を払い、スリッパに履き替えて中に入った。

建物は1876年(明治9年)にこの地区に開校した室伏学校を移築した
もので、現在は郷土資料館となり、地元の集まりにも利用されている。

1階は明治期の教室を再現。黒板の脇には校歌が貼り出されていた。
その下にあるオルガンは、ある世代以降の人には非常に懐かしいものだ。
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2階には、さまざまな展示があった。
当時の教科書たちだ。
左は美術?右は地理。二宮尊徳の絵も写りこんでいる。
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左は算術、右は楽典。
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印象に残ったのは、郷土出身のひとびとを顕彰する展示。
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駅名の”花かげ”は、童謡詩人の大村主計(かずえ)による
「十五夜お月さん」の歌詞から。

十五夜お月さま ひとりぼち
桜吹雪の 花かげに
花嫁すがたの おねえさま
くるまにゆられて ゆきました…

明治うまれの祖母が、むかーし、歌っていたような。


県下に林業を興した大村 光太郎という人の写真や紹介もあった。
明治7年(1874年)うまれの大村は、「山村に生きるものは山造りが使命」の
信念のもと、治山治水・防火のために杉・檜・赤松の植林に情熱を傾けた。
自分の持ち山の造林が成功するとその半分を郡に寄付。
学校林をつくり、村長・森林組合長として、植林・治山事業を推し進めた。
昨今、針葉樹の森はマイナスイメージと受け取られているが、森をつくる
ことすら考えられていなかった時代だ。

草絵の創始者・妣田圭子もこの地のうまれ。作品と彼女が寄贈した
ルーベンスの版画も多数、展示されていた。

すべての部屋の窓は鎧戸が閉ざされ、館内は暗かったけれど、美術館のような
スポット照明の中に、明治という時代を生きたひとびとが浮かび上がってくる。

直売所に並ぶ旬の作物は自然の恵みとそれを生かしきる農家のしごととして
充分にありがたいけれど、こうした資料館が併設されていると、よりその土地への
親しみが増すことを実感。

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カテゴリー: 名所・旧跡
記入者: koba

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