このたびの地震に際し、被害に遭われた方々に心よりお見舞いを
申し上げますとともに、1日も早い復旧をお祈りいたします。


16日午前10時過ぎに発生した「新潟県中越沖地震」の際、
被害の大きい中越地域と並んで、「震度6強」と報じられた
北信州の飯綱(いいづな)町。

一昨年秋、三水(さみず)村と牟礼(むれ)村が合併して町に。
県庁所在地から車で30分の旧牟礼村は、30年ほど前から
長野市のベッドタウンの顔を持ち、高原地帯には別荘分譲地や
スキー場・キャンプ場・温泉施設などがある。

鳥居川を越え、ひと山を隔てた旧三水地区には、ジャムやワインづくりで
知られるサンクゼール(旧・斑尾高原農場)がある。
牟礼の別荘で、たまたま地震に居合わせた。はじめ縦揺れが来、
その後横揺れが続く中で電気のブレーカーが落ちた。
被害はなかったけれど、これまで経験したことのない大きな揺れに
うろたえた!w(゜O゜;)w

電気もすぐに回復したので、どこの地震かとTVをつけると、
地震関連のニュース一色。被災地は新潟の柏崎あたり、飯綱町も
震度6とテロップが出たので、またもやびっくり。牟礼・三水、どちらか
分からないが、飯綱町役場も大きく映し出されている。江戸時代には
参勤交代の宿場町"江金"牟礼宿として賑わったが、今は眠ったように
静かな町に、報道陣が大集合している。
 


午後3時過ぎ、牟礼の町に出た。
途中、道路の異状には気付かなかった。消防署では救急車と消防車が
緊急出動に備えて車庫から出されており、やや緊迫感が漂っているが、
出動の気配はなさそう。牟礼庁舎の脇を通りかかったら、駐車場は
職員の車で満杯だったが、報道陣のほとんどは引き揚げの最中。
その後余震もなく、取材を打ち切ったのだろう。
夥しい毛布を積んだバスも去り、町は再び静まりかえった。
※下の写真は牟礼宿にある證念寺


信濃毎日新聞社のサイトで確認すると、牟礼庁舎の計測では震度5強、
三水庁舎では6強と、新潟寄りの三水とは震度が1度も違う。
三水地区にあるサンクゼールのウェブサイトは、
「売店や事務所の棚から物や書類が落ちるなど・・・中略・・・
地震による
怪我や損失はありませんでした」とのメッセージを伝えている。
結果として、飯綱町では、デイサービスの食事を調理中の女性が
怪我をしたくらいで、大きな人的被害は聞かなかった。

江戸時代、長野市には「善光寺大地震」もあったことだし、油断は
しちゃいけない。
日本中、どこへ行っても、地震はついてくるのですから。ヽ(* ̄m ̄)ノ

■19日追記:筆者が通過したのは牟礼地区のみ。
三水地区では被害が出ている。信濃毎日新聞によると、
サンクゼールでは「ジャムやワインが棚から落下し、40万円ほどの被害が
出た」とのこと。三水庁舎は建物が傾き、プレファブに仮住まい中。
水道が断水し、道路が盛り上がった個所もある。

震度の異なりについて、信大の赤羽貞幸教授(地質学)は「三水庁舎の
ある辺りは新潟県側と同一の基盤。飯綱町内を南北に流れる鳥居川の
東側(三水地区)と西側(牟礼地区)では地質が異なる。
その範囲が狭いために、三水地区では大きな揺れが局地的に起こった
可能性が考えられる」(同新聞)。