米子空港から大山に向かうとき、いつも通るのが井上靖記念館だ。アジア博物館と併設されて、広い敷地に瓦屋根の立派な大名屋敷のような豪勢なたたずまいで、観光客が訪れる様子も無く、ちょっと近寄り難い。
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今回は思い切って入ることにしたが、予想どうり、客は誰もいなく、たった一人の観覧者だった。500円の入館料を払うと受付の男性はなにやらあわてて連絡を取っているようだった。
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いくつもの建物は自動ドアで入れるのだが、中には誰もいない。展示品も高価なものが置かれているが、誰もいない展示室を一人で思う存分見るのは、なにかとても信頼されているようで、気分が良かった。
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井上靖記念館の格子戸を開けると、いらっしゃいませと不意に案内のおばさんが出てきた。
そこで、井上靖記念館はどうしてここにあるのか聞いてみると、ジュードつながりだとの説明。木綿やペルシャじゅうたんなどシルクロードの何かかと思ったが、良く分からないので、ジュードとは?と聞くと、柔道だと分かった。この地の資産家横地さんが、井上靖と親しく、二人とも柔道が強く縁があったらしい。資産家が私財をつぎ込んでこれだけの記念館を作るとは驚きだ。
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最後の建物は、記念品を売っていて、そこにもおばさんが一人待っていた。最初に受け付けた男性が、なにやら連絡を取っている理由が分かった。