2009年08月 11日
40年ぶりの十和田湖乙女の像
十和田湖畔で名物の稲庭うどんを食べてみた。
甘いつゆと冷たいうどんは夏にはマッチしている。
夏食べるうどんはざるが一番。
帰りのバスまで時間があるので、十和田湖の名所乙女の像まで歩くことにした。
高村光太郎の有名な彫刻だ。
この像の前に立ってのは、大学に入りたての頃。
酸ヶ湯から奥入瀬渓谷に入ってこの像に辿り着いたのを覚えている。
この当時受験勉強で知った光太郎の智恵子抄の詩を思い出した。
「レモン哀歌」という詩だ。
そんなにもあなたはレモンを待つてゐた
かなしく白くあかるい死の床で
わたしの手からとつた一つのレモンを
あなたのきれいな歯ががりりと噛んだ
トパアズいろの香気が立つ
その数滴の天のものなるレモンの汁は
ぱつとあなたの意識を正常にした
あなたの青く澄んだ眼がかすかに笑ふ
わたしの手を握るあなたの力の健康さよ
あなたの咽喉に嵐はあるが
かういふ命の瀬戸ぎはに
智恵子はもとの智恵子となり
生涯の愛を一瞬にかたむけた
それからひと時
昔山巓でしたやうな深呼吸を一つして
あなたの機関はそれなり止まつた
写真の前に插した桜の花かげに
すずしく光るレモンを今日も置かう
『智恵子抄』より
もう40年も前にこの像の前に立っていたのだ。
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