2010年08月 16日
長野県飯綱町 大自然を舞台に薪能
強い西日が降り注ぐ霊仙寺湖の駐車場に、続々と車が集ってくる。
今年、5年目を迎えた薪能の日。なぜか毎回、雨に祟られ、先ほどもザーッと
来たが、一過性だった。
丘を越えて、湖のほとりの会場へ。会場は周囲に黒い幕を張りめぐらせ、
幽玄の世界へのお膳立ては整っている。
飯綱町は謡曲が盛んで、半世紀あまり続く愛好会もある。
舞台は湖の向こうに妙高と黒姫を遠望する場所に設営され、
解放感にあふれ、高密度な能楽堂とはまったく異なる趣。
客席はりんご箱。木箱ではなくプラスティック製だけど、飯綱町は
りんごの産地なのだ。
客席に腰掛けたものの、容赦なく降り注ぐ強い紫外線を遮るために
サングラスとつば広の帽子は外せない。
このまま開演したらエチケット違反だ〜と悩んだけれど、どのお客さんも
同じ体勢…暑いですから!^^;
開演時間の午後5時。セミや鳥の声もまだまだ喧しい中、予定どおり、
上手と下手の一対の薪に炎が上がった。
まずは小学生たちが、おなじみの狂言「附子(ぶす)」を。別荘地帯にある
生徒数40人の私立校だが、ユニークな校風で、生徒たちは熱心に狂言に
取り組んでいるという。
次は中学生による「浦安の舞」。家内安全、五穀豊穣、商売繁盛を祈るもので、
4人の女性が舞う。
雅楽は生徒によるア・カペラ。
どちらの演技も、演者に若者にありがちなクスクス笑いもなく、真剣そのもので、
すがすがしい気持になった。
プロによる大蔵流狂言「蝸牛(かぎゅう)」の後、トリは重要無形文化財保持者・
津村 禮次郎氏による「紅葉狩」。
飯綱町にほど近い鬼無里(きなさ)に伝わる平維茂の鬼退治を表現する能で、
背景の樹木は近くの山から伐りだしてきたもの。
黒姫が夕焼けに輝き始め、囃子が始まった。
あたりを闇が支配するころ、維茂と鬼の戦いが大団円を迎え…。
(はっ、撮影は禁止だっけ)
途中、片翼の薪の火が消えてしまうハプニングもあったけれど、満ち足りた
気持ちで会場を後にした。
長袖がほしいほど気温が下がっていたことに気づいたのは、帰宅してから
だった。
今年、5年目を迎えた薪能の日。なぜか毎回、雨に祟られ、先ほどもザーッと
来たが、一過性だった。
丘を越えて、湖のほとりの会場へ。会場は周囲に黒い幕を張りめぐらせ、
幽玄の世界へのお膳立ては整っている。
飯綱町は謡曲が盛んで、半世紀あまり続く愛好会もある。
舞台は湖の向こうに妙高と黒姫を遠望する場所に設営され、
解放感にあふれ、高密度な能楽堂とはまったく異なる趣。
客席はりんご箱。木箱ではなくプラスティック製だけど、飯綱町は
りんごの産地なのだ。
客席に腰掛けたものの、容赦なく降り注ぐ強い紫外線を遮るために
サングラスとつば広の帽子は外せない。
このまま開演したらエチケット違反だ〜と悩んだけれど、どのお客さんも
同じ体勢…暑いですから!^^;
開演時間の午後5時。セミや鳥の声もまだまだ喧しい中、予定どおり、
上手と下手の一対の薪に炎が上がった。
まずは小学生たちが、おなじみの狂言「附子(ぶす)」を。別荘地帯にある
生徒数40人の私立校だが、ユニークな校風で、生徒たちは熱心に狂言に
取り組んでいるという。
次は中学生による「浦安の舞」。家内安全、五穀豊穣、商売繁盛を祈るもので、
4人の女性が舞う。
雅楽は生徒によるア・カペラ。
どちらの演技も、演者に若者にありがちなクスクス笑いもなく、真剣そのもので、
すがすがしい気持になった。
プロによる大蔵流狂言「蝸牛(かぎゅう)」の後、トリは重要無形文化財保持者・
津村 禮次郎氏による「紅葉狩」。
飯綱町にほど近い鬼無里(きなさ)に伝わる平維茂の鬼退治を表現する能で、
背景の樹木は近くの山から伐りだしてきたもの。
黒姫が夕焼けに輝き始め、囃子が始まった。
あたりを闇が支配するころ、維茂と鬼の戦いが大団円を迎え…。
(はっ、撮影は禁止だっけ)
途中、片翼の薪の火が消えてしまうハプニングもあったけれど、満ち足りた
気持ちで会場を後にした。
長袖がほしいほど気温が下がっていたことに気づいたのは、帰宅してから
だった。
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