なかをとりもつ巡航船、あらヨイショ、ヨイショ、ヨイショ、ヨイショ、ヨーイショ。

思わず串本から大島を望んだとき、歌ってしまった。
小さい頃よく聞いた民謡だが、今口ずさんでみると民謡とは深い味わいのある歌だとつくづく感じ入ってしまう。
この地でしか生まれない、必然的な歌のようにも思える。
今は、大橋で結ばれ巡航船はみられない。
民謡を歌っているうちに歳をとることは素敵なことだと思えてきた。
今まで見えないものが、少しずつ見えてくる。
だんだん人に優しくなれるような気がしてくる。

このまま帰るには少し時間がありそうなので、本州最南端潮岬まで足を伸ばした。
  
もしかしたら、一生ここにはもう来ないかもしれない。
遠くオーストラリアに続く最南端の景色をじっと目に焼き付けて見よう。