2007年05月 25日
富士を見渡すおしるこ茶屋・20年目の客
御殿場から、芦ノ湖スカイラインに抜ける間道。
初めて通る道だと思うが、御殿場を眼下に見ながら、
芦ノ湖方面に登っていく。
通行量もすくなく、途中には何もないが、しばらく登ったところに、
おしるこ屋がぽつんと建っている。
暖簾もでているから、やっているみたい。
そこには、50代の女の人がいて、おしるこを頼むとお茶を入れて迎えてくれた。
しきりに富士が見えないのを気にしながら、しばらくしておしるこを持ってきた。
ここで、「どのくらいお店をやっているのですか?」と聞くと、
「もう建ってから35年ぐらいになります」と、いえ、
「あなたはここに来てどのくらいですか?」
「私は、もう20年ぐらいになります」
20年と言えば、まだ30代の頃からこのお店に来ていたいたことになる。
毎日11時ごろ来て、4時過ぎには閉めるそうだ。
「休みはいつですか?」と聞くと、
「雨が降ったときなど休みます」と
会話をしていて、どうしても聞きたい質問があった。
「一人もお客さんが来ない日はありますか?」
すると、
「そりゃーありますよ」
と投げやりだが、仕方がないという風に話してくれた。
この女の人は、20年間も毎日富士を見ながら、
いつ来るかわからない客を待っている。
毎日、毎日、富士と付き合いながら、
一見平凡そうな人生をここで、20年間過ごしてきたのだ。
一人でポツンと飛び込んだ私は今日最初で最後の客かもしれない。
この人は30代の女ざかりのころから、この通行もあまりない
脇道のおしるこ屋で、いつくるともわからない客を待っていたのだ。
もしかしたら、この女の人が待っていたのは、私かもしれない。
などと勝手に決め付けて、ごちそうさま、と20年目の客の別れをした。
初めて通る道だと思うが、御殿場を眼下に見ながら、
芦ノ湖方面に登っていく。
通行量もすくなく、途中には何もないが、しばらく登ったところに、
おしるこ屋がぽつんと建っている。
暖簾もでているから、やっているみたい。
そこには、50代の女の人がいて、おしるこを頼むとお茶を入れて迎えてくれた。
しきりに富士が見えないのを気にしながら、しばらくしておしるこを持ってきた。
ここで、「どのくらいお店をやっているのですか?」と聞くと、
「もう建ってから35年ぐらいになります」と、いえ、
「あなたはここに来てどのくらいですか?」
「私は、もう20年ぐらいになります」
20年と言えば、まだ30代の頃からこのお店に来ていたいたことになる。
毎日11時ごろ来て、4時過ぎには閉めるそうだ。
「休みはいつですか?」と聞くと、
「雨が降ったときなど休みます」と
会話をしていて、どうしても聞きたい質問があった。
「一人もお客さんが来ない日はありますか?」
すると、
「そりゃーありますよ」
と投げやりだが、仕方がないという風に話してくれた。
この女の人は、20年間も毎日富士を見ながら、
いつ来るかわからない客を待っている。
毎日、毎日、富士と付き合いながら、
一見平凡そうな人生をここで、20年間過ごしてきたのだ。
一人でポツンと飛び込んだ私は今日最初で最後の客かもしれない。
この人は30代の女ざかりのころから、この通行もあまりない
脇道のおしるこ屋で、いつくるともわからない客を待っていたのだ。
もしかしたら、この女の人が待っていたのは、私かもしれない。
などと勝手に決め付けて、ごちそうさま、と20年目の客の別れをした。
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