出張先で趣のある町並みを見つけてうれしくなることがある。景観自慢の
町とは限らない。よく見ると、そこには必ず生垣が!生垣パワーによる趣の
現出、という感じだ。

湯河原町にもそんな一角がいくつか。
左:貸別荘00-376にほど近い美術館「空中散歩館」では石垣の上に
さまざまな樹木を植えている。ソテツが異国風。
右:美術館周辺のみかん畑の生垣。古くからの石垣も味わい深い。


みかん畑と見事に刈り込まれた生垣の調和が美しい。


湯河原中学校の生垣はコンクリート製の石垣の上にこんもりと。
ちょっとお手入れ不足かな(道路は隅切りされ、電柱も中学校の
敷地内に生えている)。


生垣があるとないとでは風景に差が出ますね。
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残念なことに、連続した風景にならず、やがてブロックやコンクリートの
塀に、趣ともども寸断されてしまう。
維持管理に手間ひまがかかると敬遠されがちなのだろうが、生垣は
そこに暮らす人びとの美意識を強く反映するものと思う。鎌倉市では、
ブロック塀から生垣への変更に対する奨励制度(資金援助)を設け、公園に
生垣の見本を展示するなど力が入っている。
湯河原町や静岡県熱海市でも奨励制度はあるようだが…。

首都圏から近く、山・海・川の自然に恵まれ、町のウェブサイトでも”相模の
小京都”をうたう湯河原町。梅林やホタルなど現存する風流に生垣も加えると、
さらに趣のある町になると思う。 災害時のブロック塀の危険性も指摘される
ことだし、町全体で生垣の保存・管理・造成に力を入れてみてはいかがだろう?
"刈り込みボランティア”を募るなど、温泉資源や宿泊施設を生かし、人的
ネットワークを発展させて皆で町に趣を取り戻そう。
訪れた人に「また来てみたい」と思わせたら、成功ではないだろうか?