那須出張の折、前・管理人さんに連れて行っていただいたお蕎麦屋さんを
ご紹介しよう。
「ふるさとの味  田舎そば かじや」。那須街道・広谷地交差点を塩原方面に
左折、那須街道大橋の手前、右側の道路沿いにある。

観光客向けに表面をつくり込んだ那須街道付近のレストランや食事処とは
異なり、威圧感のない平屋の建物はごく自然体。肩の力を抜いて入って
いける感じだ。
土間で靴を脱ぐと、すぐに畳敷きの座敷が広がっているのにはびっくりした
けれど。


大盛りかと見まがうほどざるに盛り上げられて登場した蕎麦は、手打ちか
どうかわからないけれど、優しく口になじんだ。舞茸の天ぷらはよい香りが
して、浅漬けもやわらかな塩味。惜しむらくは、つゆが徳利ではなく猪口に
たっぷりで、濃さが調整できなかったことかな。


店のご主人と管理人さんは渓流釣りの仲間で、那珂川で春夏は鮎、
秋以降は遡上してくる鮭を獲るという(江戸時代、那珂川の鮭は水戸の
徳川家への献上品だったとか)。
店内には漁業組合の許可証が掲示され、タモやびくもディスプレイされていた。
  

地元のひとが蕎麦を食べるわけでもなくたずねてくる。釣り仲間同士の
情報交換の場にもなっているのだろう。


「ふるさとの味 田舎そば かじや」
那須町高久乙795-17